会社設立入門

一番簡単な会社設立の方法

 

一番簡単な株式会社の設立方法は、株式譲渡制限会社とすることです。

株式譲渡制限会社とは、全ての株式の譲渡において、会社の承認を必要とする旨を定款に定めている会社のことをいいます。

会社法施行以前は、機関設計のルールとして、取締役会及び監査役の設置義務、取締役3人以上の設置を必要とするなど、監査役も含めて役員候補を4人以上集める必要があったため、名義貸しなど後々トラブルとなる問題を抱えていました。

会社法施行後は、機関設計のルールが下記のとおり簡易なものとなりました。

 内 部 機 関  要 件  選 択
 株主総会  すべての会社で必ず設置   
 取締役  すべての会社で最低1人必要   
 取締役会  株式譲渡制限会社は任意
 取締役会を設置する株式会社は3人以上必要
 × 
 監査役  株式譲渡制限会社は任意
 取締役会を設置する会社は原則設置
 × 


以上のことから、、株主1人、かつ、取締役1人の株式会社がつくれるようになりました。

  


 

会社設立のメリット・デメリット

 

会社と個人との比較

 内   容  軍  配
 法 人  個 人
 節税対策  ○   ● 
 社会的信用力  ○   ● 
 金融機関からの融資  ○   ● 
 人材募集・確保  ○   ● 
 社会保険加入  ○   ● 
 事業承継  ○   ● 
 助成金  ○   ●
 事業年度の選択   ○  ● 
 設立費用  ●   ○ 
 維持運営費用  ●  ○ 
 税務申告の難易度  ●   ○ 
 税務調査の頻度  ●   ○ 


その他にも法人は「有限責任」であるのに対して、個人は「無限責任」という違いもありますが、社長の場合は銀行等から借入の際は保証人となることを求められるケースが多いので両者引分けといったところです。

このように上記の一般的例示を比較すると、開業時の選択は、コスト負担に耐えられるかどうかにあります。

再度、事業計画等を見直したりして、いろいろな角度から会社設立を検討してみましょう。

  


 

取締役の責任

 

取締役等の役員になると、法的な責任が発生してきます。

会社に対する責任」として、違法配当、利益供与、利益相反取引、法令・定款違反など、任務を怠って損害が生じたときは、他の役員と連帯して会社に対して損害賠償義務を負います。

第三者に対する責任」として、悪意または重大な過失によって第三者に損害を与えたときは、他の役員と連帯して第三者に生じた損害賠償義務を負います。

 


 

株主総会の決議・株主の権利

  

取締役会を設置しない会社では、株主総会で株式会社の組織、運営、管理その他会社に関する一切の事項を決議することができます。

株主の議決権は、原則として株式1株につき1議決権を有しており、その決議には主に「普通決議」と「特別議決」があります。

 


普通決議とは、原則として議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席したその株主の議決権の過半数をもって決議を行うことを言います。

 普 通 決 議 の 具 体 例
 役員(取締役、会計参与および監査役)および会計監査人の選任、解任
 株主との合意による自己株式の取得
 役員の報酬等
 計算書類の承認
 剰余金の配当


 

特別決議とは、原則として議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席したその株主の議決権の3分の2以上の多数をもって決議を行うことを言います。

 特 別 議 決 の 具 体 例
 譲渡制限株式につき譲渡承認しない場合の買取りに関する決定等
 特定の株主との合意による自己株式の取得
 監査役の解任
 役員等の責任(任務を怠ったときの会社に対する損害賠償責任)の一部免除
 資本金の減少
 定款変更
 事業譲渡等の承認
 解散

 組織変更、合併、会社分割、株式交換、株式移転の場合

 

その他にも株主の権利として、株主代表訴訟や議決権(または、発行済株式総数)の3%以上保有していると、取締役等の解任請求権や帳簿閲覧権などがあります。